「ビリンバウ症候群」

この病気は、ギターの6弦をDに下げて、じゃんじゃんかき鳴らし、延々と観客がいることも忘れ、アドリブらしきフレーズを弾き、自己陶酔、自己満足に浸ってしまうという、ひどい病気だ。

僕はこのギターの弦をDに下げる曲が大好きなのである。「ビリンバウ」以外にも、「コンソラソン」、「オサーニャの歌」、「アポフラート」、など、ライブのレパートリーにしている。

実は今回セミナーに行ったのは、中途半端になっていた、エグベルト・ジスモンティの、「サルバドール」、「ダンサ・ダス・カバサス」をしっかり教わるのが目的だった。

この2曲は師匠のレパートリーの中では、バーデン作品を凌ぐ先鋭性、革新性を持ったかっこいい曲だ。「ビリンバウ症候群」の僕としては、ぜひ、今度のライブやジャズフェスに間に合わせたい!

さて、おそばを食べてからついたペンション、ぴあろっきーはなかなかしゃれた、山荘といった感じの趣であった。早速、練習開始。師匠は例によって、夕べ飲みすぎたらしくダイニングで横になっている。まあ、色々練習しているうちに、おきてくるだろう。

今回は個人レッスンメインなので、食堂で一人一つのテーブルに陣取り、そこを先生が巡回する形である。今回は仙台からわざわざ?愛用のラミレスを持っていった。まさに気合である。

まず、最近レパートリーにしている数曲を弾いてウォーミングアップ。案の定、数分して師匠が起きてきた。早速、かの2曲の詳細を教わる。この2曲は、今の所譜面も無いので、まさに口伝だ。

ある程度教わって、あとは自分で弾いてみる。だんだん飲み込めてくると、次第に熱を帯びてくる。気が付くと、他の生徒さんたちはみんな外で練習している。どうも、僕の音が大き過ぎたらしい。皆さん、やかましくて、ごめんなさい。

PM4;00過ぎごろになり練習も一段落。さすがに2時間以上集中すると疲れる。僕も外に出て、風を感じながら、軽い感じの曲を弾いてみる。例えば「トリステ」とか。やはり、いい雰囲気である。これだから、合宿セミナーはやめられない。9月の富士宮も行こうかな。

目標の2曲は100%ではないものの、なんとか覚えることが出来た。8月のライブには使えそうだ。また、今年中に師匠に見てもらいたい。そうして徐々に自分なりの形を作り上げるのだ。

レッスン後は近くのカフェ「パイプのけむり」で久々に見る師匠のライブ。最近出したディズニー作品のオムニバス・「ビビディ・バビディ・ボッサ」からの選曲中心。「アルハンブラ」などクラシックも織り交ぜる。そして、終わり近くに弾いたのが、